プリザンターベースのダッシュボードシステムを導入。実績と見込みのリアルタイムな可視化で経営判断や業務管理を支援

  • 経営層から管理職、社員まで会社の現況を定量的に把握できるシステムを要望。従来よりそうしたシステムを導入してきたが定着しなかった
  • プリザンターをカスタマイズ開発し、メーターを用いたダッシュボードを導入。問題の把握や経営判断に寄与
  • 自社運用でプリザンター自体の知見を蓄積して、今後は多種多様な業界・業種への拡販に注力

インタビューを受けるCTCSの伊藤千博部長(左)、松本孝二部長(中)、中川優氏(右)

活用実績

プリザンターを自社で導入し、顧客にも積極的に提案。OSSの柔軟性とリレーショナルに優れた拡張性が強み

 CTCシステムマネジメント(CTCS)は、伊藤忠テクノソリューションズを核とするCTCグループの中で、主にシステム運用に特化したサービスを提供するITシステム運用会社です。近年はRPAプラスαのツール組み合わせで効果的な自動化を行うことによってお客様の業務効率化を実現する「Robochestration(ロボケストレーション)」
に力を入れるなど、最先端のソリューションを展開しています。
 そうした中、CTCSが自社での業務管理に活用し、顧客にも積極的に提案しているツールが、営業や案件、顧客情報など、業務で発生する様々なデータを一括して管理可能なWebデータベース「プリザンター」です。Webデータベースは、複数のユーザーが同時接続可能で、情報の共有や管理が行いやすい観点から、Excelに変わる業務管理手段として注目されているツール。CTCSでも、従来他社パッケージ製品を使っていましたが、自社運用に合わせたカスタマイズが困難な点がネックでした。そこでプリザンターを選んだ理由をCTCS デジタルビジネス本部 サービス戦略部 部長の伊藤千博氏は次のように語ります。「プリザンターはOSSであることが最大の強み。プリザンター自体の標準機能だけでも幅広い管理が可能ですが、不足があればプラスアルファで開発し、後付けできます。当社でも表示の変更、標準にはない計算式の組み込みなど独自に改修。顧客向けにも要望に合わせてカスタマイズして提供しています。この“柔軟性”こそが、開発サイドが実感する大きな優位点でした」(伊藤氏)
 加えて、伊藤氏が指摘するのが、プリザンターが外部システムとスムーズにAPI連携できる点。同社が推進するRobochestrationでも、RPAが外部Webサイトから収集した情報をプリザンターで管理するといった自動化システムを構築できます。「こうして他のシステムとのリレーショナルに優れた点も魅力」と、伊藤氏は話します。

課題と解決策

従来のシステムでは入力が停滞し、データの正確性に問題。浸透・活用が進まず、現場では会議用資料作成の負担も

 CTCSでは、さらに一歩踏み込んだ新しい業務管理ツールを導入しています。それが、プリザンターをベースにアドオン開発し、リアルタイムの営業や案件の進捗状況、実際の売り上げ、営業利益などをビジュアル化して表示するダッシュボードシステムです。
現在の達成度がひと目でわかるよう、自動車の計器盤を模した半円形のメーターに色の濃淡を付けた4分割のデザイン。全社、部門別、課別など表示単位を切り替えることで、それぞれのKPI達成度がメーター針によって表示されます。従来から使ってきたプリザンターに社員が必要項目を入力することで、それらの数値が瞬時にダッシュボードに反映される仕組み。Webブラウザからいつでもリアルタイムに企業活動の現況をひと目で把握できることが利点です。

今回開発した経営ダッシュボードシステムの一画面(サンプル)。現状が直感的に認識できるため問題をすばやく察知できる。

 元々、CTCSでも他社製品を使って全社的な数値データの集約と表示を試行。しかし、現場に浸透せず、入力の停滞が常態化し、データの正確性が担保されないため活用が進まない悪循環に陥っていたのです。当時を振り返り、経営企画室 社内システム企画部 部長 松本孝二氏はこう話します。「経営層はシステム上で営業や案件の見込みが分からないため、現場に会議用資料の作成を指示し、それが各部署の負担になる非効率な状況も課題でした。確実に入力され、経営層をはじめ、マネージャー、社員も会社や部署の現況が正確に把握できるシステムを作れないか。その解決策として思い立ったのが、プリザンターを使ったダッシュボードシステムの開発だったのです」。

期待される効果

フルスクラッチの1/3のコストで開発。メーター表示で各部署、各課の問題点を的確に察知。ダッシュボードを契機にプリザンター自体の浸透も狙う

 CTCSが目指したのは、営業や案件の見込みなど“未来”の指標だけでなく、実際の売り上げや営業利益など現在の状態も同時に視認できる、一覧性の高いダッシュボードシステムです。2018年度からインプリムとパートナー契約を締結しているCTCSは、プリザンターをベースとしたダッシュボードシステムの開発をインプリムへ依頼。「元々CTCSではお客様へのプリザンター導入実績も多数あったことから、今回の要望への実現性に対して信頼していました。実際、開発の際は要件定義から試用版完成まで3か月という短い中で、CTCSの要件をインプリムにまとめて頂きながら、アイディアを出し合う形で柔軟かつスピード感を持って開発にあたって頂きました」と、経営企画室 社内システム企画部 中川優氏は開発時を振り返ります。
「OSSベースのため、フルスクラッチによる開発に比べて、コストが3分の1程度で済むことも大きなポイントです」(伊藤氏)。
 また、プリザンターは他のシステムとのリレーショナルに優れているため、CTCSの基幹システムと連携して売り上げや営業利益のデータを抽出し、ダッシュボード上に表示するカスタマイズも容易に実現。

他システムとの連携など拡張性の高さもプリザンターの特長。ダッシュボードシステムではCTCSの基幹システムと連携。

「未来、過去の定量がメーター表示で可視化されたダッシュボードによって、現状が直感的に認識でき、どの部署や課のどこに問題があるかを、リアルタイムで察知しやすくなります。今後はこのダッシュボードを見ながら、経営層が問題点を見極めて対策を打ったり、マネージャーが経営層に報告、またはマネージャーがメンバーと議論するなど、活用の促進が期待されます。こうして使う場面が多くなり、報告や打ち合わせの資料作成の負担が軽減されて楽になることが分かれば、必然的に各自の入力への意識も高まり、“使えるシステム”として定着も進むと考えています」(松本氏)。
 さらに、CTCSが目指しているのが、ダッシュボードの活用に留まらず、各部署、各課で“プリザンター自体”を独自にカスタマイズして使う習慣を広げていくことです。「例えば、営業先のキーマンの性格などを入力した顧客情報管理に使う、あるいは部署内、課内だけで共有したい営業進捗情報の管理に利用するなど、アイディア次第で使い方は様々。プリザンターには300種類のテンプレートが実装され、初心者でも気軽に始めることができます。ダッシュボードによって関心を喚起し、その後はプリザンターで“データを管理する文化”を根付かせることも、私たちが見据えているもう一つの狙いです」(中川氏)

今後の展開

業界・業種を問わず、お客様業務に合ったカスタマイズを提案。プリザンター活用を通して快適に業務効率化を実現することでお客様ビジネスへも貢献

 今後、CTCSでは全社的にこのダッシュボードシステムの活用を促進して知見を蓄積すると共に、CTCグループ各社への展開の他、外部企業への提案も加速させていく予定です。「営業管理だけでなく、生産管理、在庫管理、勤怠管理、インシデント管理など“定量”に関する管理であれば、業界や業種を問わず全ての業務に導入が可能。システムを提供する私たちにとっては、業務の係数をメーター表示を用いた分かりやすいビジュアルで可視化できることに加え、導入コストを抑制できる点が、提案する際の武器になると考えています」(伊藤氏)。
 一方、ダッシュボードシステムを全社的に使い込み、習熟することによって、顧客先に常駐するCTCSの運用保守のメンバーが、顧客側に「プリザンターのカスタマイズ事例」として提案しやすくなるなど、営業行為の促進効果も見込んでいます。「既にプリザンターを使っている顧客には新たな活用方法として、まだプリザンターのユーザーではない顧客には、導入のきっかけとなる提案につなげていき、プリザンター活用を通して快適に業務効率化を実現することでお客様ビジネスへも貢献していきたいと考えています」(松本氏)

所在地 東京都千代田区三番町8番地1
設立 2008年7月1日(創立 1984年10月)
資本金 3億円
事業内容 情報通信や金融機関のシステム運用管理から人工衛星の管制業務まで、ITシステムの運用サービスを提供。RPAによるシステムの自動化を実現する「Robochestration」、インプリムのプリザンターを含むOSS(オープンソースソフトウェア)を活用したIT環境の構築・運用にも注力する。従業員数1748人(2020年4月1日現在)

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