PURPOSE
問い合わせ管理システムを無料で始める
コールセンター・お客様相談室・修理受付・社内ヘルプデスクの問い合わせ管理を、オープンソース(OSS)のプリザンターで。CTIと連携して、着信した電話番号から顧客と対応履歴を表示し、今回の対応をその場で記録できます。自社のサーバー(オンプレミス)に構築でき、Community Editionなら無料で始められます。
こんなお悩みはありませんか
- 電話を受けるたびに、顧客の情報や過去のやり取りを探すのに時間がかかる
- 前回の対応が分からず、お客様に同じことを何度も聞いてしまう
- 対応の記録をExcelや紙で残していて、記録漏れや共有漏れが起きる
- 品質に関わる声を受け付けても、担当部署への引き継ぎと結果を追いきれない
- コールセンター向けのシステムは、席数や利用者の人数ごとの料金が高い
- 自治体の住民窓口や金融・保険の窓口のように個人情報を扱うため、クラウドのサービスに顧客データを預けられない
着信したら、顧客と対応履歴が画面に出る
PCのCTI(電話とPCをつなぐソフト)と連携すると、電話が鳴ったときに、その電話番号の顧客と過去の対応履歴をプリザンターの画面に表示できます。
1. 着信した電話番号でプリザンターを開く
着信時にCTIが、電話番号を付けたURL(例:…/items/(顧客のテーブル)/index?tel=03-1234-5678)でブラウザを開きます。
2. 電話番号で顧客を特定する
プリザンターのサーバスクリプトがURLの電話番号を読み取り、顧客の一覧をその番号で絞り込みます。どの顧客からの電話か、すぐに分かります。
3. その顧客の対応履歴を表示する
顧客のテーブルと対応履歴のテーブルをリンクしておくと、顧客の画面にこれまでの対応履歴が一覧で表示されます。前回の問い合わせ内容を見ながら応対できます。
4. 今回の対応を、その場で確実に記録する
顧客の画面から、そのまま新しい対応履歴を登録できます。顧客とのひも付けが自動でされるので、記録漏れや顧客の取り違えを防げます。
連携できるCTIの条件
着信時に、電話番号を付けたURLをブラウザで開けるCTI・PBXなら連携できます。プリザンター側はURLを受け取るだけなので、CTIの製品に合わせた専用の部品は要りません。お使いのCTIにこの機能があるかは、CTIの提供元にご確認ください。
作り方:テーブルの構成とサーバスクリプト
ここからは、仕組みを作る技術者の方に向けて、テーブルの構成と、サーバスクリプト(サーバースクリプト)のコードを紹介します。サーバスクリプトは、プリザンターのサーバーで動くJavaScriptで、テーブルの管理画面から設定します。
テーブルの構成
顧客情報を親、問合せ管理(対応履歴)を子としてリンクします。電話番号は、入力用とは別に、数字だけにそろえた検索用の項目を持たせると、ハイフンの有無にかかわらず一致させられます。
コード1:URLの電話番号で顧客を絞り込む
顧客情報のテーブルに、条件「ビュー処理時」で設定します。URLの tel を context.QueryStrings で読み取り、数字だけにそろえてから、検索用の電話番号(分類B)が完全に一致する顧客に絞り込みます。ユーザマニュアルのサンプル「外部から一覧にアクセス時に任意のステータスでフィルタする」を、電話番号用に書き換えたものです。
// 条件:ビュー処理時(顧客情報のテーブル)
// CTIが開くURLの例:/items/(サイトID)/index?tel=03-1234-5678
let tel = context.QueryStrings.Data('tel');
if (tel) {
// ハイフンや空白を除き、数字だけにそろえる
tel = tel.replace(/[^0-9]/g, '');
// 分類B(検索用の電話番号)が完全に一致する顧客に絞り込む
view.Filters.ClassB = tel;
view.SearchTypes.ClassB = 'ExactMatch';
}
コード2:登録した電話番号を、検索用に数字だけにそろえる
同じテーブルに、条件「作成前」と「更新前」で設定します。オペレーターが「03-1234-5678」と入力しても「0312345678」と入力しても、検索用の項目には数字だけが入ります。CTIが国番号付き(+81…)で電話番号を送る場合は、送られてくる形に合わせて変換を足してください。
// 条件:作成前、更新前(顧客情報のテーブル)
// 分類A(入力用の電話番号)から数字だけを取り出し、分類B(検索用)に入れる
model.ClassB = String(model.ClassA ?? '').replace(/[^0-9]/g, '');
項目の名前(分類A・分類B)は、お使いのテーブルに合わせて変えてください。
使う機能とユーザマニュアル
| 機能 | このページでの使いどころ | ユーザマニュアル |
|---|---|---|
| context.QueryStrings | URLの電話番号(tel)を読み取る | context.QueryStrings |
| view.Filters・view.SearchTypes | 一覧を電話番号で絞り込み、完全一致で探す | view.Filters view.SearchTypes |
| model | 保存する前に、検索用の電話番号を作る | model |
| サーバスクリプトの条件 | 「ビュー処理時」「作成前」「更新前」など、動かすタイミングを選ぶ | サーバスクリプトの条件 |
| リンク | 顧客の画面に対応履歴の一覧と、対応履歴を新しく登録するボタンを出す | リンク リンクの表示項目 |
| 通知・リマインダー | エスカレーションの登録や、期限を過ぎた対応を担当者に知らせる | 通知 リマインダー |
構築の進め方は3つから選べます
CTI連携にはサーバスクリプトの設定が要ります。社内に作れる人がいれば自社で、いなければ開発元やパートナーに任せられます。
-
自社で作る
上のコードと、ユーザマニュアルのサンプルを元に自社で作ります。Community Editionは無償なので、まず自社の環境で試せます。作れる人を社内で育てるなら、公式トレーニング(初級〜上級、オンライン)もあります。
-
技術支援に相談する
年間サポートサービスでは、実装の相談やサンプルスクリプトの提供を受けられます。テーブル設計や外部システムとの連携方式のレビュー、実現できるかを短時間で確かめるWeb相談などは、開発元の技術支援サービス(有償)で承ります。
-
パートナーに任せる
全国150社を超える認定パートナーが、導入支援やカスタマイズ、運用のサポートを提供しています。地域や業種、解決したい課題から探せます。
SIer・CTIベンダーの方へ
この仕組みは、プリザンターの標準の機能とサーバスクリプトで作れるため、お客様のCTIと組み合わせた問い合わせ管理システムとして提案・構築できます。認定パートナー制度では、開発元の営業・技術・マーケティングの支援を受けながら、プリザンターの導入支援やユーザーサポートを自社のサービスとして提供できます。
窓口ごとの使い方
コールセンターのほかにも、電話やメールで問い合わせを受ける窓口で同じ仕組みを使えます。
メーカーのお客様相談室・修理受付・品質クレーム
受け付けた声を問合せ管理に記録し、品質に関わるものはクレーム管理へ。担当部署への引き継ぎはエスカレーションのテーブルで記録し、対応結果まで追います。製品そのものの改善につなげる要望は、商品改善要求のテーブルにまとめられます。どれも標準のテンプレートにあり、リンクでつなげば、1件の問い合わせから引き継ぎ・対応結果までをたどれます。
舶用エンジンメーカーのマキタでは、国内外から届く故障やメンテナンスの問い合わせメールをプリザンターに集め、AIとも連携して要約・翻訳しています。
自治体の住民窓口
住民の個人情報を扱う窓口では、庁内のサーバーに構築して、データを外部のクラウドに置かずに運用できます。担当課ごとに見られる範囲を分け、誰がいつ記録を変えたかを変更履歴で確かめられます。
社内ヘルプデスク
社員からのシステムの質問や不具合の連絡を受け付ける窓口にも使えます。情報システム部門向けの「問合せ」「インシデント管理」「エスカレーション連絡先」のテンプレートがあります。シーイーシーカスタマサービスでは、親会社の社員から寄せられるシステムの質問や不具合の問い合わせを、Excelからプリザンターに移しました。
保守・点検の受付
機器の故障や点検の依頼を受け付け、現場への作業依頼につなげます。顧客の画面から、過去の問い合わせと作業の履歴をまとめて確かめられます。
コールセンター・顧客サポート向けのテンプレートを標準で用意
テンプレートを選ぶだけで、コールセンターに必要なテーブルをすぐに作れます。項目の追加やテーブル同士のリンクも、画面の操作で行えます。
- 問合せ管理・顧客情報・注文管理
- クレーム管理・エスカレーション・エスカレーション連絡先
- 対応マニュアル・FAQ
- 作業依頼・商品改善要求・商品情報
- 要員情報・要員スキル・派遣社員情報
- 顧客満足度調査・アンケート
セキュリティと個人情報
顧客の氏名や電話番号、問い合わせの内容を扱うために必要な仕組みを、標準で備えています。
| 仕組み | できること | ユーザマニュアル |
|---|---|---|
| データの置き場所 | 自社のサーバーや、自社で管理するAWS・Azureなどに構築でき、顧客データを社内で管理できます | インストール |
| 権限 | サイト・レコード・項目の単位で、見られる人や変更できる人を決められます。オペレーターには見せない項目も作れます | レコードのアクセス制御 項目のアクセス制御 |
| 認証 | LDAPやSAMLによる認証、二段階認証に対応しています | 認証と認可 |
| 変更履歴 | レコードの変更が履歴に残り、誰がいつ何を変えたかを確かめられます | レコードの変更履歴の閲覧 |
| ログ | システムログを記録し、特権ユーザが参照できます | システムログ管理機能 |
オペレーターが増えても、ソフトウェアの費用は人数に比例しない
- Community Editionは無償で、利用者の人数や使える期間に制限はありません。商用利用もできます
- 有償の年間サポートサービスも、利用者1人ごとの料金ではありません。ユーザー数の上限とシステム数で決まる年額のプランから選びます
- 年間サポートのビジネスプラン以上では、キューイングやレートリミットなど、大規模な運用を支える「大規模運用サポート機能」を使えます
コールセンター業務を受託するビーウィズでは、「ユーザー課金がなく無料で無制限にユーザーを登録して使うことができる点」を選定の理由に挙げ、オンプレミスの7システムでプリザンターを運用しています。
導入のかたちを比べる
| 導入のかたち | 費用 | データの置き場所 | 向いている場合 |
|---|---|---|---|
| Community Edition(オープンソース) | 無償。利用者の人数・期間の制限なし、商用利用可 | 自社のサーバー、自社で管理するクラウド | まず自社の環境で試したい。自社で構築・運用できる |
| 年間サポートサービス(Enterprise Edition) | 有償。ユーザー数の上限とシステム数で決まる年額 | 自社のサーバー、自社で管理するクラウド | 本番で、開発元の技術支援を受けながら運用したい。項目数の拡張や運用・開発の支援ツールを使いたい |
| クラウド版(Pleasanter.net) | 3ユーザーまで無料 | 株式会社インプリムが管理するクラウド | サーバーを持たずに、すぐに始めたい |
よくある質問
Q. CTIが無くても使えますか?
使えます。電話番号で顧客の一覧を検索すれば、同じように顧客と対応履歴を表示して、対応を記録できます。CTIとの連携は、着信のたびに検索する手間を省くためのものです。
Q. 電話番号のハイフンの有無や、市外局番の書き方の違いはどう扱いますか?
上のコード1・コード2のように、URLで受け取った番号と登録した番号の両方を数字だけにそろえてから比べます。「03-1234-5678」と「0312345678」は同じ番号として見つかります。
Q. 席数やユーザー数に上限はありますか?
Community Editionは、利用者の人数に制限はありません。年間サポートサービスは、プランごとにユーザー数の上限があり、1万名以上の規模に向けたプランもあります。多くのオペレーターが同時に使う場合は、サーバーの構成もあわせてご検討ください。
Q. オンプレミスで動かすための動作環境は?
WindowsとLinuxのどちらでも動き、データベースはPostgreSQL・SQL Server・MySQLから選べます。実行環境は.NET 10(または.NET 8)です。Dockerのコンテナでも起動できます。
Q. 個人情報を扱っても大丈夫ですか?
自社のサーバーに構築すれば、顧客データを社外に出さずに管理できます。項目のアクセス制御でオペレーターに見せる項目を絞り、変更履歴やシステムログで記録を残せます。個人情報の取り扱いのルールは、お客様の規程に合わせて権限や運用を決めてください。
Q. AIと連携できますか?
できます。APIのほか、プリザンターに組み込まれたMCPサーバ機能(Pleasanter MCP)や、社内データを使った生成AIの回答(RAG)との連携の方法をユーザマニュアルで紹介しています。
導入事例
個人情報を扱うためオンプレミスで構築し、サーバー7台の大規模な環境で運用しています。

約60業務に広げ、年間900時間の効率化につなげました。


お役立ちコンテンツ
プリザンター(Pleasanter)をより便利に活用するための学習・サポート情報をまとめています。
初心者から運用担当者まで、実践に役立つノウハウや事例をご紹介。
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お悩み解決動画
皆さまからお寄せいただいたプリザンターのお悩みを動画で解決します。
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関連ブログご紹介
プリザンターに関連したバラエティに富んだブログ記事の新着をお届けします。
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ユーザマニュアル
はじめて触る方向けの基本説明からカスタマイズに必要な開発者向け情報まで。
プリザンターの導入をご検討中の方へ
いまの問い合わせ管理やCTIとの連携をどう作れるか、構成や費用、進め方など、お気軽にご相談ください。
