プリザンターの拡張性を活かし多数のシステムと連携した社内システムを構築。自社プロダクトとも連携し新事業も展開

  • 顧客管理ソフトと連携させ、従来2日掛かっていた業務を15分まで大幅短縮
  • Chatwork×プリザンターでサポートセンターの顧客対応の質を高度化
  • 主力のVehicle Visionに組み込み、新サービスとして売り込みを図る

ピー・エム・シーITソリューション事業部の重崎光輝事業部長と、ITソリューション事業部システム開発課の大塚功貴係長

課題

カーディーラー700店導入のナンバー認識システム。サポートセンターの“外部化”で生じた新たな問題

 ピー・エム・シー(PMC) ITソリューション事業部では、車両のナンバー認識システムをベースに来店顧客管理を実現するシステム「Vehicle Vision(ヴィークル ヴィジョン)」を独自開発し、販売しています。「Vehicle Vision」とは、店舗の入口に設置された高解像度カメラで来店する車両のナンバーを認識し、基幹システムに登録された車両の顧客・車両情報、予約情報を結び付け、端末上にリアルタイムで表示することができるシステムです。
 PMCは、元々店舗向けポイントカードシステムを開発・販売する事業からスタートし、2010年に「Vehicle Vision」を新規事業として開始。当初、一部のカーディーラーの導入に限られていましたが、導入店舗を視察した他のディーラーの目に留まって注文が相次ぎ、今では北海道から沖縄まで全国のカーディーラー約700店が採用するまで普及が拡大しています。
 しかし、急激に顧客が拡大したことによって課題も噴出。特に問題となったのが、導入店舗に対する保守運用面のアフターサービスです。「導入先からは、カメラやシステムの使い方の問い合わせ、不具合などが電話などで寄せられます。顧客が少なかった時は当社の社員で対応できていましたが、顧客数が増えたために件数も急増し、逼迫する状況が目立ち始めたのです。そこで対策として、問い合わせに対応するサポートセンター業務をアウトソーシングし、対応が難しい案件のみを担当社員にエスカレーションして、対処する体制を整えたのです」(PMC・ITソリューション事業部の重崎光輝事業部長)。
 ただし、アウトソーシングにおける課題も浮上。サポートセンターのスタッフが不具合などの電話を受けた場合、担当社員に上げるかどうか判断がつかず、顧客を長い時間待たせてしまう事態も発生していたのです。何とか外部と社内を連携して顧客対応を支障なくできないか――。解決策を模索する中で活路を見出したのが、プリザンターを組み込み、問い合わせ状況をリアルタイムで共有する施策だったのです。

導入

プリザンターでサポートセンターと社員が情報共有。顧客対応の遅延を解消し、“横ぐし”の履歴も実現

 実は、アウトソーシングを進める上での問題が発生する以前から、同事業部ではプリザンターを業務に取り込む施策を徐々に推進してきました。その経緯を、PMC・ITソリューション事業部システム開発課の大塚功貴係長は次のように話します。「Excelで管理していた様々な業務をWebデータベースに移行し、円滑にナレッジを蓄積、共有することは長年の懸案事項。それを実現できるサービスを探索したところ、最有力となったのがプリザンターだったのです。ソースコードが公開されており、データベースにも自由にアクセスできるため、我々社内情報システム部のエンジニアが自社の業務に合わせてカスタマイズして、導入しやすいことが最大の利点でした」。
 同事業部では、大塚氏が中心となり、法人情報から、Vehicle Visionの導入先情報、障害通知系ツールから発信されるログなど、様々な顧客情報をプリザンターに入力、蓄積していく取り組みを推し進めました。また、他の業務管理ツールとの連携にも注力。例えば、Chatworkとプリザンターを連携させ、ワークフローを効率化することもその一つです。以前は、稟議書や出張の清算などは紙ベースで行っており、「これが足かせになることも少なくなかった」と、重崎氏は言います。「事業の責任者である私には承認系の稟議書が集中しますが、私自身が出張している間、書類がデスクの上に放置され、決済が滞ることが何度もありました」。

プリザンターに登録された情報がリアルタイムでChatworkにも通知されます

 プリザンター導入後は、社員は稟議書や清算などを全てこのWebデータベースに入力。入力されたことが、Chatworkを通じて重崎氏など決裁者に通知され、いつでもどこにいても確認できるように工夫したのです。「私が出先でもタイムリーに承認することができ、タスクやプロジェクトの効率化が格段に進みました」(重崎氏)。

社内のシステム構成図

 このプリザンターとChatworkの連携システムを横展開させたのが、Vehicle Visionの担当社員と外部サポートセンターとの情報共有の仕組みです。サポートセンターのスタッフは、問い合わせ内容をプリザンターに入力。スタッフのリアルタイムの対応状況も逐一追記していきます。それらの更新情報は全て担当社員のChatwork上に通知され、“今”の状況を共有。もし、対応に手間取り、顧客を待たせているようであれば、途中から担当社員が引き取り、対応するという流れです。必要であれば、社員が顧客を訪問して不具合に対処することもあります。「プリザンターとChatworkによって顧客対応の遅延が大幅に解消されています。加えて、サポートセンターの対応履歴がログとして残り、現場への訪問履歴や内容も入力して紐づけて蓄積していくことで、一つの顧客にどのような対応をしてきたか、全ての履歴を“横ぐし”で見ることができます。これまでの履歴を確認することで、同じミスを二度犯すことなく、的確な対応が実現しており、アフターサービスの質の向上につながっています」(重崎氏)。

今後の展開

様々なソフトとAPI連携し、作業を短縮・効率化。プリザンターに合わせて業務フローを“曲げる”

 Vehicle Visionでは、顧客からシステム利用料・サポート料を毎月請求していますが、営業社員から顧客への請求管理においてもプリザンターを活用しています。請求依頼のタスクをプリザンターに入力すると、担当営業社員のChatwork上に通知され、チェックが済めば、営業社員がタスク完了をプリザンターに入力します。プリザンターの請求管理データは、販売管理ソフトの「弥生販売」と連携しており、タスク完了後、経理社員がボタンを押すだけで、700店の請求データを簡単に弥生販売に直接取り込むことができます。「従来、請求管理に使っていたExcelから弥生販売に、経理社員がデータを手入力で打って移し、終わった後は間違いがないかチェックしていたため、作業に約2日間もかかっていました。それが今では15分に短縮されています」と、重崎氏は効果を強調します。

社内業務でプリザンターを使う事業部の社員

 さらに、同事業部ではプロジェクト・タスク管理ソフト「Backlog」とプリザンターの連携による案件管理の高度化も図っています。案件が長期化しそうな場合、プリザンターに登録後、ボタン一つで、Backlogにデータが自動転送できるようにシステムを構築。Backlogはガントチャートや人の割り振りの管理がしやすく、いつまでに何をやるのかのリマインダーを個々の社員にChatworkを通じて送ることもできるなど、長期案件の管理に適した仕組みをつくれるのがメリットです。UIはモバイル対応しているため、外出中の社員や管理職がBacklogのガントチャートなどをスマートフォンで見やすいのもメリットです。「プリザンターはこのように様々な外部ソフトと比較的容易にAPI連携が実現できることも優れた点。プリザンターに足りない機能は、他のソフトで補うことで、自社に適した業務管理システムを、低コストで独自に構築することができるわけです」(大塚氏)。
 同事業部では、こうして社内の業務を次々とWebデータベースに移行し、今では約9割がプリザンターで管理できるようになっています。「IT化を図る際、業務フローに合わせてツールを開発するのが一般的です。しかし、我々は全く逆の発想で、プリザンターに合わせて業務フローを“曲げる”(変える)。つまり、プリザンターがあることを前提に業務を再構築するのです。そうすることで、実は、業務は驚くほど単純化され、操作ミスが減り、新入社員の教育コスト、情報システム部(情シス部)のサポートコストも一気に下がります。つまり、業務をプリザンターで管理すればするほど、仕事の無駄が削ぎ落され、業務が圧倒的に効率化するのです」(大塚氏)。

新事業化

プリザンターで顧客がVehicle Visionをカスタマイズ。観光やイベントでのデータ取得や集計用途も視野に

 内部でプリザンターによる業務管理に傾倒する同事業部ですが、今後は、プリザンターを主力事業のVehicle Visionに本格的に組み込み、新たなサービスとして外部に展開する未来図を描いています。「ディーラーごとに店舗に合わせてVehicle Visionの細かいカスタマイズを要望されることが多いのが現状。将来的にはカーディーラーに留まらず、工場や物流センターなど他の業界への営業にも力を入れていくことを検討しており、そうした場合、個々の事業者の依頼に合わせてシステムを改修するのは、当社のマンパワーの点から考えても困難な状況です。そのため、今開発しているのが、プリザンターと連携させた新たなシステム。これによって、顧客の情シス部などが独自の項目の新設や入れ替えを行うなど、個々でのカスタマイズが簡単にできるようになります」と、大塚氏は話します。
 

今後、展開を推進するVehicle Vision×プリザンターの新サービスのシステム構成図

 ナンバー認識を行い、その裏側でプリザンターに様々な顧客データを記録することができるようになれば、用途は広がります。大量の自家用車が来るイベントや観光などでデータを取得、集計し、セキュリティやマーケティングに活用することも考えられるでしょう。「主力サービスとプリザンターを掛け合わせることで、ビジネスの可能性を大きく飛躍させ、事業のスケールにつなげたい」と、重崎氏は考えています。
 

企業名 株式会社ピー・エム・シー
所在地 東京都品川区南品川2丁目2−7 南品川Jビル 7F(東京事務所)
設立 2004年10月28日
資本金 5,000万円
事業内容 車両のナンバー認識システムをベースに、カーディーラー向けの来店顧客管理システム・座席管理システムを開発・販売。国産車カーディーラー(ホンダ、トヨタ、ダイハツ、日産、マツダなど)、輸入車カーディーラー(ボルボ、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、プジョー、ジャガー、ランドローバーなど)への導入実績がある。その他、工場・物流センター向けの入場管理システムを開発・販売。

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