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2020/11/06

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ユーザ寄稿:プリザンターで快適化を実現するー注目を浴びる「ローコード」とは (後編)



前編では、特にローコードとノーコードの違いを中心に、プリザンターの持っている柔軟で自由な可能性について触れてきました。ここではさらにローコードツールとして、プリザンターがどのように優れているかについて見ていきましょう。またAmazonのノーコードツールであるAmazon Honeycodeについても比較しながら触れてみます。

プリザンターで快適化を実現するー注目を浴びる「ローコード」とは (前編)

ローコードツールとして力を発揮するプリザンター



前編でも触れたように、プリザンターではノーコードの優れたWebデータベースとして利用することもできます。
実際、プリザンターはデフォルトでも幅広く色々な機能を利用することが可能です。例えば、あらかじめ一覧の表示条件を保存し簡単に呼び出すことのできる「フィルタ」や、多様な業務での使用を想定した約200ものテンプレート、「集計」機能、SlackやLINEなどのチャットツールへの連携や、設定したタイミングでメールを送信することができる「通知機能」などを備えています。
しかしノーコードで利用した場合、どうしても汎用的な使い方になりますので、特定の業務ではどうしても満足感が得られない場合があります。

こうした場合、ローコードツールとして、APIやJavascript、CSSにも対応した柔軟な拡張性を利用できますので、大規模なシステム開発や基幹システムとの連携、既存システムからの移行など、様々な場面での利用が可能になります。もちろんスクラッチ開発などに比べて、大幅に工数を削減することもできます。

スクリプトに関して言えば、管理画面からJavaScriptを埋め込んでスクリプト上で機能を実行できるほか、全画面に共通のスクリプトを埋め込む「拡張スクリプト」、データ登録時や更新時、表示時などのタイミングでSQLを実行できる「拡張SQL」など、柔軟なカスタマイズが可能となっています。

Amazon Honeycodeとプリザンター

プリザンターとの共通点



最近AmazonがリリースしたノーコードツールであるAmazon Honeycodeについてもプリザンターと比較しながら少し触れてみたいと思います。
米国時間6月24日、AWSはAmazon Honeycode(アマゾン・ハニーコード)をリリースしました。Amazon Honeycodeはスプレッドシートのようなインターフェースを中心に構築されたAWS環境で利用することを想定して用意されたノーコードプラットホームです。
Honeycodeがターゲットとしているのは、「基本的な業務アプリケーションを開発したい非プログラマー」とされています。「スプレッドシートの操作方法さえ知っていれば、それをアプリにしたい場合には、Honeycodeが要求に応えてくれるだろう」とAmazonは述べており、Honecodeのノーコードの部分を強調しています。
「ビジネスの中心で基幹業務に関わる人、ビジネスアナリスト、プロジェクトマネージャー、プログラムマネージャーといった人たちが、自分たちの問題を解決できるカスタムアプリケーションを、コードを書く必要なく、簡単に作成できるようにすることでした」と開発者のラリー・オーガスティン氏は述べていますが、これはまさにプリザンターの目指すところとも重なるところです。
スプレッドシートをコアインターフェースとしているところもプリザンターと共通点があります。実際、Honeycodではスプレッドシートがユーザーインターフェイスの中央に配置されているのです。
オーガステイン氏は、スプレッドシートを選んだ理由として、多くの人々がなじみのあるインターフェースを提供すること、さらに人々は何十年もの間スプレッドシートを使用してきているので誰でもその機能を良く知り尽しており、その内容に十分に精通しているためとしています。

プリザンターとの相違点



ローコードツールとしてのプリザンターでは、今まで見てきたようにスクリプトやAPIを駆使して必要があれば機能をカスタマイズできる自由さと可能性を残しているのですが、これに対してHoneycodeでは先のオーガスティン氏はコードを書くことを「開発者がコードに逃げ込むことを許す」と表現して、それを否定しています。またHoneycodeからコードをエクスポートして「他の場所に移動するためのメカニズム」は存在していません。(他からデータを取り込むためのAPIは用意されています)
つまりHoneycodeはAWS環境の中という限定された完結した世界の中でのみ、もっとも力を発揮するために、他のシステムとの連携については二の次にしているとも言えます(※1)。それがHoneycodeがノーコード環境であることを敢えて強く訴求する理由にもなっています。

※1 但し外部のデータソースをインポートする機能もAWSのロードマップとして、今後用意されるかもしれないという見方もあります

プリザンターではこうした「限定された完結した世界」は想定されていません。オープンソースソフトウェアですので、もとより、他のオープンコミュニティとの共存と連携を最初から想定しています。ここに閉じた世界を想定しているHoneycodeとの大きな違いがあると思います。

また、Honeycodeを使いこなすにはAWS上での開発を熟知したエンジニアがどうしても有利になるのに対して、プリザンターは国産のオープンソフトウェアであるために、開発会社や販売代理店からのサポートが受けやすいこと、日本語のドキュメントやブログが利用しやすいこと等も、特に非エンジニアのユーザーには大きな強みとなっていると言えるでしょう。

※2その他のノーコードプラットホームとして、有名なものにMicrosoftの「Microsoft Power Platform」があります。Power Apps、Power BI、Power Automate、Power Virtual Agentsといったサービス群でサポートしています。Azure、Dynamics 365 および Office 365のカスタマイズや拡張、新しいカテゴリのアプリをビジネスに合わせて構築できることが特徴です。

※3 ローコードプラットホームとして有名なものの1つとして、アプリ開発の「Monaca」があります。Monacaは、Web上でモバイルアプリを作ることができる開発環境で広くアプリ開発者に利用されています。Webブラウザを通して操作するので、手元に開発環境を用意することなくブラウザ上で開発ができます。また、最大の特徴としてWebアプリとネイティブアプリの双方の特徴を持ったハイブリッドアプリが作れます。(Windows、MacOS、Linuxのアプリも可能)


まとめ



「ノーコード」と「ローコード」の違いを軸にプリザンターの機能と可能性についてみてきました。
ノーコードのツールは特定の機能制限があるため、特化した業務には向いているが、広範な全社的スケールを持ち成長していくシステムや他の基幹システムと連携する使い方には不向きであるのに対して、プリザンターのようなローコードプラットフォームは柔軟で拡張性が高く、他のソフトウェアとの連携機能も豊富なので広範なシステムに向いているという違いがあることがお分かりになったかと思います。

もっともプリザンターは、簡単なシステムを構築する際にはノーコードで実装できます。その場合には豊富なテンプレートなどを使って、基本的にマウスと簡単な入力のみで初心者でも完全にノーコードでアプリが作れますし、複雑なビジネス要件を実現する、あるいはスケールのあるシステムを開発する場合に、コンポーネントやプラグインを作る必要性があれば、その場合にはスクリプトやコーディングを行うローコードツールとしてさらに活用できます。

国産オープンソフトウェアとして、ドキュメントが日本語であることや、体験ブログなど多くを利用することができ、サポートが受けやすいことも、大きなメリットだと思います。

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