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2020/10/15

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ユーザ寄稿:オープンソースのプリザンターで実現するマネジメントの快適化(前編)



経営やマネジメントに携わる方であれば、「マネジメントを最適化する」と言う表現を一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。では「快適化」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。オープンソフトウェアのプリザンターでは新たにマネジメントの「快適化」という概念を提唱しています。
窮屈なルールで型に嵌めて一方的な管理を行うイメージがある「最適化」に対して、より小回りが効き、全員が主体となった双方向的の管理をするために、業務環境を「快適化」するためのツール。それがプリザンターであるという考え方です。
そこで、この記事ではもう少し「快適化」とはどんな考え方で、「最適化」とは何が違うのかについて前後編に分けて詳しく考えていこうと思います。そして「快適化」を入り口としてプリザンターがどんなことを実現しようとしているのか、明らかにできればと思います。

マネジメントの「最適化」とは


組織においては、品質管理や情報セキュリティ、SCM、人材管理、環境ファシリティなど個々の分野について、複数のマネジメントシステムを導入している場合があります。しかし、それらを統一感なくバラバラに導入していたり、推進していく組織が異なっていたりする場合、基本的な設計が良くても、実際の運用では関連部門に大きな負担を与えていることがあります。これでは本末転倒となり、現場の効率をかえって阻害してしまいます。
一見バラバラに見えても共通の仕組みは必ずあるはずで、これらを整理して一体化・統合化し、さらに各部門における特徴を生かすことで、より効果を高める仕組みを作ることがマネジメントにおける「最適化」です。

SCMにおける「最適化」


例えば、SCM(サプライチェーンマネジメント)における最適化について考えてみましょう。SCMとは、仕入れから販売に至るまでのプロセスを「一つのチェーン」として考え、全体の最適化を図るための取り組みです。もちろん「良い製品を作って販売する」ことはビジネスの基本ですが、それだけで効率的に利益を確保していくことができるわけではありません。どのようにして製品を最適なターゲットに届けるか、どのようにして配送などのリードタイムを迅速化するか、在庫の最適化をどのようにするか、適切な仕入れをどのようにして行うかなど、様々な要素が絡み合って初めて効率的な利益確保=最適化を行うことができます。

人材管理で使われる「最適化」


次に人材管理の分野に目を移して考えてみましょう。個々の従業員が持つ経験、知識などを最大限活用していく手法を「人的資源の最適化」と呼んでいます。人材は企業と共に成長し変わる可能性を秘めているため、人材を単なる資源として量的側面だけで考えると現実にそぐわない時があります。人材マネジメントにおいては人間を扱うため、モノを効率的に動かすこととは別の視点や価値観が必要なためです。単なる量的な概念ではなく、マネジメントに人材独自の視点をプラスしたものが人材マネジメントであり経営する企業の視点と働く個人の視点の融合が必要になります。

「快適化」とは何か


このように、人材マネジメントにおける「最適化」には他の分野と異なる重要な視点があります。SCMにおいて必要とされる効率化や迅速化だけでは、優れた人材マネジメントを行うことはできません。働く人にはそれぞれ個々の個性があり、異なる能力があります。また現在の能力とは別に、今後どのように教育を行えば成長していくことができるか、働く人一人一人の個性、強み、価値について今後の成長を含めて細かく柔軟に見ていくことが求められます。それを無視して企業本位の効率化ばかりを追求すると、人材の流出や停滞を招き、人材マネジメントは成り立ちません。業務における効率化と同時に、それぞれの現場で働く人が日々快適に業務に当たることができなければ、企業としての実現目標も、結局は達成することができないとも言えます。もちろん前述したSCMの事例においても、サプライチェーンのそれぞれの局面において業務に携わる人たちの業務環境を少しでも「快適化」することが、結局は優れて効率的であり持続可能なプロセスを生み出すことになります。つまり硬直したルールに当てはめるのではなく、ひとりひとりの視点に寄り沿いながら、日々快適な環境で業務に携わることができる環境を、働く人の主体的な視点に沿って、柔軟にしかも自由に整備していくこと。マネジメントの「快適化」とはこういう方向を目指していると言えると思います。

「最適化」と「快適化」


企業が快適な労働環境を提供するために、オフィス環境のファシリティにより一層力を入れるようになってきていることが現代では顕著になっています。さらにコロナ禍を経て自宅やサテライトなどから業務を行うためのリモート環境の整備も強く求められるようになりました。これも「快適化」を志向する傾向の表れとも言えます。そこには、かつて企業が、過酷な環境で労働時間や効率強化を行うことで効率を重視した「最適化」を求め、働く人から快適な業務環境を奪うことになった時代への反省もあると言えるでしょう。
一方で生産性が低く、業務に無駄な時間を大量に消費する「最適化されていない環境」では、当然に快適な業務環境が得られることはありません。実は働く人の目線でマネジメントが「快適化」されていることは「最適化」を達成するための、欠かすことのできない条件であるとも言えるのではないでしょうか。ある意味では現代の企業マネジメントにおいては「最適化」と「快適化」は切っても切れない不可分の関係にあると言えます。

業務環境「快適化」の理想と現実


一方で現実の業務環境はどうでしょう。管理職からスタッフ部門まで、日々膨大なExcelシートの洪水に追われていたり、部門間どころか、同じ部門の中ですらデータ共有一つにも多大なストレスがかかっているという職場は多いのではないでしょうか。これでは業務の「最適化」だけではなく、日々ストレスを覚えることにも繋がり「快適化」も実現できません。テレビドラマに出てくるような「すっきりとしたお洒落な先端感あふれるオフィス」はかなり実現されてきているようにも見えますが、情報資産のマネジメントや共有は、ほとんど進歩していないとも言えます。では業務環境における「快適化」とはどのように実現したら良いのでしょう。

現代の職場環境では、IT化の進展と情報の複雑化により膨大なデータと格闘しながら日々の業務をこなしていくことが求められます。また働き方改革が叫ばれ、日本の職場における低生産性が指摘されています。長時間労働を当たり前とし、隠れ残業を当然のものとする空気は次第に薄まっていますが、それでも尚、諸外国に比べて日本の企業文化には多くの課題が残されています。

一方ではAIやRPA(ロボットによる業務自動化)技術が脚光を浴び、ホワイトカラーの業務のあり方を問い直す機会は増えています。AIの力を借りて単純作業から解放され、その分浮いた時間を少しでもクリエイティブな活動に振り向けたいというのは、全ての人が望む働き方です。
情報資産とデータの共有、そしてそれらを効率的に処理するために様々なシステムが職場には導入されていると思いますが、それらのツールにかえって振り回されてしまったり、情報を処理し意思決定を敏速にするために導入した仕組みが、かえって会社の生産性を下げてしまっているということもよく見受けられます。

プリザンターによる「快適化」への道


ここで、改めてオープンソースソフトウェアのWebデータベースであるプリザンターについて考えてみたいと思います。プリザンターでは複数のメンバーで社内のデータベースをWebで簡単に共有でき、本格的なWebアプリケーションもノンコーディングで開発することができます。
また、あらかじめ用意されている豊富なテンプレートをベースに、アプリケーションを素早く簡単にカスタマイズすることが可能になります。一般的な商用パッケージツールの場合、個別にカスタマイズすることは難しいケースが多く、フルスクラッチでは多くの工数や費用を要しますが、プリザンターはそれが手軽に行えます。テンプレートも豊富ですから、1から設計しなくてもすぐに日々の業務に最適な機能を使い始めることができます。何よりもその柔軟で自在な設計思想が、業務環境の「快適化」を実現してくれる一つの解になるのではないかと思います。これについては後編でさらに触れていきたいと思います。

(後編に続く)

オープンソースのプリザンターで実現するマネジメントの快適化(後編)

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