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2020/10/16

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ユーザ寄稿:オープンソースのプリザンターで実現するマネジメントの快適化(後編)

オープンソースのプリザンターで実現するマネジメントの快適化(前編)

前編では、マネジメントの「最適化」について確認しながら、新しい概念である「快適化」について触れてみました。後編では「快適化」を入り口にしてさらにプリザンターの特徴と活用、実現できる価値について考えていきたいと思います。

商談管理システムを快適化する


社内の商談管理システムの構築について情報管理部門として相談を受けた事例について具体的に考えてみましょう。
電話やダイレクトメールなどによる顧客への営業アプローチや、Webからの顧客からの問い合わせ等に細かく対応して商談を成立・契約するまでには、多くのステップがあります。その過程で顧客とのやりとりを記録していけば、商談の最終的な結果の成否は別として、部門だけはなく、企画部門や宣伝広報部門、あるいは経営層にとっても貴重な資産となることは広く認識されていると思います。

しかし実際にはこれは簡単なことではありません。部門の中で数人が共有するだけであれば、Excelによるデータ表を共有できる場所に置くだけでも済むかもしれませんが、営業メンバーの数が増え同じファイルへの記入機会が増えたり、また前述のように他部門を含めて広く閲覧できるようにする、あるいは評価やコメントを書き加えて確認の仕組みを備えていこうとすると、当然にExcelの共有だけでは手に負えなくなってきます。さらに商談記録と最終的な成否について統計的な分析を行なったり、視覚的にわかりやすく「見える化」して今後の営業アプローチの方向を検討していこうとすれば、尚更のことです。
導入後も、メンバーからも様々な要望や改修要求が出てくることも考えられます。このように状況や活用方法へのニーズが変化した場合に、柔軟に対応できるツールでないと、いつしか硬直化して使われなくなってしまいます。
Excelを使わずに、他のツールやシステムを開発し、さらに自社に最適な機能やスタイルを整備していく場合でも、これは容易なことではありません。業務内容のヒアリングから入って、必要な要件を洗い出し、あれもこれもと盛り込もうとすればするほど、必要以上に肥大したシステムにも繋がりかねず、情報システムの担当者としては頭の痛いところです。
理想を言えば、必要不可欠な機能に絞ってスモールスタートして、業務環境の移行を行い、その後時間をかけて改修していけばいい・・・・と言うのは簡単ですが、これがなかなか難しいことは読者の皆さんも経験をお持ちではないかと思います。

まして外部のシステム開発会社に開発を委託している場合などには、途中で仕様変更を繰り返しているうちに当初の何倍もの工数や開発費へと膨れ上がってしまうこともあります。当初の要件整理と基本設計の段階で、将来発生するかもしれない機能改変や追加の要求や、運用上の問題への対応を予め想定しておくことが必要で、一口にスモールスタートと言っても簡単なことではありません。

マネジメント業務にとっての「快適化」の意味


マネジメント層にしてみると、自分の統括するメンバーや部門の広がりが大きくなればなるほど、標準化され統一されたシステムへの需要が高くなりますが、それに成功している企業はそう多くはありません。部門ごとにバラバラなツールで業務管理をしている場合には、マネジメント層の負担は過大なものになります。各部門で独自に開発・改修したシステムやアプリケーションを使っているケースでは、マネジメント層自身がその操作に馴染み、使い方を習得する必要も出てきます。悪いことに、現場の業務に特化して開発されたアプリケーションであればあるほど、細かな業務の変更があったときにスムーズに対応することが難しくなります。(例えばExcelでよく見られるのは、前任者が複雑に構築した複雑すぎる巨大なマクロを、代々の後任担当者が内容を吟味することもなく、また改造するにも手がつけられず、そのまま何年にもわたって引き継いでいる場合ですね。いわゆるExcelの「地獄」(!)はマネジャーの「地獄」(!!)に繋がります)

マネジメント層にとってのプリザンター


プリザンターを使ってタスクやプロジェクト管理を行う場合は、どのようなことが可能になるのでしょうか。

プリザンターでは、部門やチームによってバラバラな業務アプリケーションの操作方法を取得することに時間を使ったり、膨大なExcelシートや各種のツールをいちいち使い分けて閲覧・修正・コメントしたり、またそれぞれの情報の突き合わせを行うといった必要がなくなり、単一のツール上で大部分のマネジメントタスクを回していくことができるようになります。

先の商談管理システムであれば、プリザンターでレコード1件1件を商談として記録していくことができます。開発業務におけるプロジェクト管理であれば、レコード1件1件がそのまま開発タスクになりますし、情報システム部門がIT資産管理に活用する場合には、1件1件が管理対象のIT資産となります。もちろんExcelでも同じことはできるわけですが、プリザンターではこれを複数のユーザーやグループで共有しながら、データを参照・更新したり、プリザンターから他のツールやシステムを呼び出して、連携して業務を実施したり、リアルタイムに業務の様々なステータスを、リアルタイムに多様な形式で集計・可視化することが可能になります。

例えば、情報システムの管理者がIT資産の状況の更新報告をする場合には、プリザンターのIT資産管理のテーブルから該当するIT資産のレコードを選択し、その中の該当する項目に実績値を入力します。するとプリザンターは自動的に入力された内容を集計し、カレンダーやクロス集計、ガントチャートといった形式で可視化してくれます。また、顧客管理テーブルや売り上げ管理テーブルなど、商談管理と関連するほかのテーブルとのリレーションを容易に設定することができますし、内容の変更履歴を自動的に残すことも簡単です。
このように、各部門の管理者、マネジメント層の時間を大幅に効率化することができ、業務ストレスも小さくなることが期待できるのです。

柔軟で発展的な活用


プリザンターはオープンソースソフトウェアです。つまり自社でソースを自由に発展的に改修して新たな機能を加えたり、逆にいらなくなった機能を廃止したり、UIをより使いやすいものとしたり、他のシステムとの連携や接続を行なって一体化されたダッシュボードを作成するなどといったことが可能になります。通常の商用パッケージに比べて、このことの優位性は言うまでもありません。基本的な機能はテンプレートなどで備えている一方で、その企業の業務だけにマッチしたシステムに組み替えて成長させていく。中長期的に柔軟で発展的な活用が可能になります。


「夏にサンダルが売れることがわかった」では意味がない


日本でも有数のビッグデータを扱う、ある通信キャリアの役員の方が、セミナーで興味深い話をされるのを聞いたことがあります。それは「いくら一生懸命データをいじっても、その結果が「夏にサンダルが売れることがわかった」ではダメだ」という話です。どういう意味でしょうか。
つまり、データを扱うツールの操作や習得に膨大な時間と労力をかけたあげくに、得られた結論が単に「夏にサンダルが売れることがわかった」では意味がないということです。
夏にサンダルが売れるのは、誰でもわかる当たり前の事実です。マネジメントを行う者は、あまりにも当たり前の事実にたどり着くために、膨大な労力と時間を使ってシステムの操作やカスタマイズを行うことに時間をとられ、単なるオペレーティングマシン(機械)になってしまってはいけない。ということが話の趣旨でした。
柔軟で発展的にシステムを利用することで「誰も気がつかなかったような意外な物」が売れることがわかってこそ、ツールを駆使し、データに向き合ったことの価値があります。

マネジメントを行なう者は、ツール操作に振り回される単なる「オペレーター」ではなく、データの中に隠れている意味や価値に気がついて次の一手を打てるような、言わば「コンシェルジェ」にならなくてはいけない。ツールや理論に振り回されて、データの中に隠れている本当の意味に気がつく余裕や創造性、クリエイティビティを失ってしまってはならない。とその話は結ばれていました。確かに重要な結論を見つけるためのツールの操作や習熟にかける時間は少なければ少ないほど良いはずであり、そこに疲弊して終わってしまうことはあってはなりません。
プリザンターを導入すると、様々な情報を一元管理し、部門を超えてリアルタイムで共有ができるようになります。また管理事項が追加された時にも、新たなツールを導入することなく、スピーディーに、柔軟に業務変化に対応することができます。部門利用からスモールスタートして、使いながら並行してカスタマイズを行い、全社利用へと展開を図ることもできます。
このことが、マネジメントに携わる人の業務を快適化し、クリエイティブな発想に時間を費やすことができることに繋がるのではないでしょうか。


まとめ


前後編にわたって、マネジメントにおける「最適化」の意味、そしてプリザンターの唱える「快適化」とはどのようなことなのか、様々な視点から考えてきました。さらに「快適化」という用語を通して、情報システムを構築する人にとって重要な視点、マネジメントを行う人にとって利用するツールが持つ価値についても考えてきました。
プリザンターの唱える「快適化」が、業務をどれほど画期的に変え、マネジメントのスタイルを激変させる可能性を秘めているのかについては、読者の皆様の日常の業務に照らしてさらに検討の幅を広げていただければと思います。

当社サービスのコンセプト「マネジメント快適化」

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