PURPOSE
無料で始めるOSSの品質管理Webシステム
製造業の品質保証・品質管理の部門へ。不具合の報告から、暫定処置・原因分析・是正処置・効果確認・水平展開まで。工場の紙やExcel、メールに散らばった品質の記録を、オープンソース(OSS)のプリザンターで一つの流れにまとめられます。自社のサーバー(オンプレミス)や工場のネットワークにも構築でき、Community Editionなら無料で始められます。
こんなお悩みはありませんか
- 不具合の報告が紙・Excel・メールに散らばり、1件の不適合がいまどこまで進んだか追えない
- 是正処置が誰の手元で止まっているのか分からず、期限を過ぎても気づかない
- 同じ不具合が別のラインや別の製品で繰り返される。水平展開したかどうかの記録がない
- 検査記録や品質記録の保存と、監査のときに探し出す作業が大変
- 承認の印をもらうために、書類を持って社内を回っている
- 品質管理のシステムは利用者の人数ごとの料金で、現場・設計・営業まで広げられない
- 工場のネットワークからは、社外のクラウドのサービスを使えない
不具合の報告から是正処置まで、一つの流れで
プリザンターは、業務に合わせて項目や画面を自由に作れるWebデータベースです。不具合報告のテーブルに、段階ごとのステータスと承認のボタンを持たせ、是正処置や水平展開のテーブルとリンクでつなげば、報告から効果確認までを一つの流れで追えます。品質保証の担当者が必ず確かめる「暫定処置」と「承認」も、流れの中に組み込めます。
ステータスごとに、入力できる項目を変える
ステータスは、状況の項目の選択肢として自由に決められます。900以上のコードが「完了」の扱いです。段階を進めるボタンはプロセスで、段階ごとの入力必須・読取専用・非表示は状況による制御で設定します。
| ステータス(コード) | 状況による制御の例 |
|---|---|
| 未受付(100) | 発生日・製品・ロット・不具合の内容を入力必須に |
| 調査中(200) | 不適合の判定と影響範囲を入力必須に |
| 暫定処置中(300) | 暫定処置の内容と期限を入力必須に |
| 原因分析中(400) | 原因と4Mの区分を入力必須に。報告の内容は読取専用に |
| 是正処置中(500) | 是正処置の内容・担当・期限を入力必須に |
| 効果確認待ち(600) | 承認された是正処置の内容を読取専用に。効果確認の結果を入力必須に |
| 完了(900) | レコード全体を読取専用に |
[承認][差戻]のボタンは、プロセスのアクセス制御で押せる人を品質保証の責任者などに絞れます。ボタンを押したときに、担当者へメールやTeams・Slackなどで知らせることもできます。承認と差し戻しの設定例はFAQ:ワークフローをプロセス機能で実現するにあります。
テーブルとリンクの関係(データモデル)
品質の記録は、役割ごとにテーブルを分けてリンクでつなぎます。子のテーブルの分類項目で親のレコードを選ぶと、親の画面に子のレコードの一覧と、子のレコードを新しく作るボタンが出ます。クレームの画面から不具合報告を、不具合報告の画面から是正処置を起こせるので、1件のクレームから是正処置・水平展開までをたどれます。
水平展開は別のテーブルにする
水平展開は、展開先(ほかの製品・ライン・拠点)ごとに担当と期限が分かれます。是正処置の子のテーブルにして1行ずつ記録すれば、どこまで展開が済んだかを是正処置の画面で一覧できます。サマリを使うと、子のレコードの件数を親の項目に自動で数えられます。
ロットのマスタとリンクしておけば、あるロットに関わる不具合報告をロットの画面から一覧でき、トレーサビリティの記録にも使えます。
使う機能の対応表
どれもプリザンターの標準の機能です。各行からユーザマニュアルの該当ページに移れます。
期限を決めて、フォロー漏れをなくす
製品・工程・原因・4M別に集計する
承認の証跡と変更履歴を残す
レコードを更新するたびに変更履歴が残り、誰がいつ何を変えたかを後から追跡できます。変更履歴そのものは画面から編集できません。承認のあとは状況による制御で対策の内容を読取専用にし、完了したらレコード全体を読取専用にすれば、承認した内容が画面から書き換えられることを防げます。
ただし、次の点は運用で決めておきます。
- 変更履歴の復元・削除は、テーブルの履歴の設定で許可したときだけ使えます。削除にはサイトの管理権限が要り、パラメータでボタンを出さないようにもできます
- 状況による制御の読取専用は、インポート・一括更新・APIでの更新や、カンバンのドラッグ&ドロップでは効きません。これらを使える人を権限で絞ります
ISO 9001などの規格に沿った是正処置の記録を管理する仕組みを作ることはできますが、プリザンターは規格への適合を保証する製品ではありません。書き換えできない保存が求められる場合は、Joyson Safety Systems Japanの事例のように、変更できないストレージなど別の仕組みと組み合わせて設計します。
現場で、その場で記録する
- スマートフォンやタブレットのブラウザから入力できます。画面はレスポンシブ表示に対応しています(Mobile.json)
- 内容・説明・コメントの項目には、撮った写真をその場で貼れます(項目の設定で画像の登録を許可しておきます)。iPhoneは画像の選択からカメラで撮影でき、Androidはパラメータの設定でカメラ起動のボタンを出せます(レコードに画像を登録)
- 図面や検査成績書のファイルは、添付ファイル項目に残せます
- QRコードを作る機能は標準にはありません。TBKでは、設備に貼ったQRコードをスマートフォンで読み込み、点検の記録を入力するページを開く仕組みを作っています
技術者向け:APIとサーバスクリプトで作り込む
画面の設定で足りないところは、APIとサーバスクリプト(「サーバースクリプト」とも表記されます)で補えます。検査機器や既存のシステムとの連携は標準の機能ではなく、APIを使って作るものです。
例1:検査の結果を、ほかのシステムから登録する(API)
検査装置のデータを集めているPCや生産管理のシステムから、レコード作成APIを呼んで検査記録のテーブルに登録する例です。項目は、製品(ClassA)・判定(ClassB)・測定値(NumA)・検査日(DateA)とします。APIキーは事前に作成しておきます。機器の側からHTTPで呼べるかは、機器やシステムの仕様によります。
curl -X POST "http://{サーバ名}/api/items/{サイトID}/create" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"ApiVersion": 1.1,
"ApiKey": "{APIキー}",
"Title": "LOT-0915-03 外径検査",
"ClassHash": { "ClassA": "製品A", "ClassB": "合格" },
"NumHash": { "NumA": 12.03 },
"DateHash": { "DateA": "2026/09/15" }
}'
ユーザマニュアル:API:レコード作成/APIキーの作成
例2:是正処置を登録したら、水平展開の記録を子のテーブルに作る(サーバスクリプト)
是正処置(記録テーブル)のサーバスクリプトで、条件を「作成後」にします。水平展開(期限付きテーブル)の分類項目ClassAを是正処置へのリンクにしておき、作ったレコードに親のIDを入れます。水平展開の検討を忘れないための1件目の記録です。
// 水平展開のテーブルに、この是正処置にリンクしたレコードを1件作る
const siteName = '水平展開';
const site = items.GetClosestSite(siteName);
if (!site) {
logs.LogInfo(`${siteName} サイト情報取得失敗`);
return false;
}
let apiModel = items.NewIssue();
apiModel.Title = '水平展開の検討:' + model.Title;
apiModel.Status = 100;
apiModel.ClassA = String(model.ResultId); // 親(是正処置)のID
items.Create(site.SiteId, apiModel);
logs.LogInfo(apiModel.IssueId);
ユーザマニュアル:サーバスクリプト:items.Create/items.NewIssue/条件
使えるテンプレートと、自社で作るテーブル
品質管理専用の標準テンプレートはありません。お客様の声を受ける側は標準のテンプレートから始め、不具合報告・是正処置・水平展開とマスタは、自社の帳票に合わせて作ります。
| テーブル | 始め方 |
|---|---|
| クレーム | 標準のテンプレート「クレーム管理」。顧客名・商品・発生日時・主な原因・対応・処置内容と、未着手〜完了の状況が入っています |
| 部署への引き継ぎ | 標準のテンプレート「エスカレーション」(緊急度・種別・対応結果) |
| 製品への改善の要望 | 標準のテンプレート「商品改善要求」(分類に「品質」があります) |
| 不具合報告・是正処置・水平展開 | 期限付きテーブルを元に自社で作ります。「課題管理」のテンプレートを元にしてもかまいません |
| 製品・ロット・設備・工程・仕入先 | 記録テーブルを元にマスタを作り、いまの台帳はCSVで取り込みます |
ずっと無償で、工場のネットワークでも
- 日本国内で開発されているオープンソース。Community Editionは、利用者の人数や期間の制限なく無償で使え、商用利用もできます。現場・品質保証・設計・営業まで、人数を気にせず広げられます
- 自社のサーバー(オンプレミス)や、自社で管理するAWS・Azureなどに構築できます。インターネットにつながない工場のネットワークにも構築できます
- WindowsとLinuxのどちらでも動き、実行環境は.NET 10、データベースはPostgreSQL・SQL Server・MySQLから選べます。Dockerのコンテナでも動かせます
- 検証の環境で作ったテーブルは、サイトパッケージで本番の環境に移せます
全社の品質の記録として使うなら
品質の業務は、現場・品質保証・設計・営業と部門をまたぎます。全社で止められない運用をするなら、権限と認証を整え、開発元に聞ける体制を用意すると安心です。
- 権限:サイト・レコード・項目の単位で、見られる範囲と変更できる範囲を決められます(レコードのアクセス制御・項目のアクセス制御)
- 認証:LDAP認証(Active Directoryなど)やSAML認証で、社内のアカウントのままログインできます
- 困ったときに聞ける:有償の年間サポートサービスで、日々の操作や設定のQ&A、トラブル時のサポート、サンプルスクリプトの提供を受けられます
- 大規模な運用:全社で使うときの応答性能を支える大規模運用サポート機能を、年間サポートの契約プランに応じて使えます
テーブル設計や連携方式のレビュー、データの移行などをまとめて頼みたい場合は技術支援サービス、社内で作れる人を育てるにはトレーニングがあります。
SIer・パートナーの方へ:製造業のお客様に品質の仕組みを提案する
このページの仕組みは、プリザンターの標準の機能とスクリプト・APIで作れます。製造業のお客様に、いまの帳票と手順に合わせた品質管理の仕組みとして提案・構築できます。認定パートナー制度では、開発元の支援を受けながら、導入支援やユーザーサポートを自社のサービスとして提供できます。
お客様の側で構築を任せたい場合は、150社を超える全国の認定パートナーから、業種や地域で探せます。Sanko Medicalでは、認定パートナーが検査記録の電子化の構築を支援しています。
導入の流れ
プリザンターが向かないケース
次のような場合は、品質管理専用の製品やSaaSのほうが適している場合があります。
- 品質管理の帳票と手順一式を、設定なしですぐに使いたい:品質管理専用のテンプレートはありません。テーブルとプロセスを自社で組みます
- 管理図やパレート図などの統計的品質管理(SPC)を画面の中で行いたい:標準の機能にはありません
- 検査機器のデータを設定だけで取り込みたい:標準の機能にはありません。APIで取り込む仕組みを作ります
- サーバーを運用する体制がない:オンプレミスでは、構築・バックアップ・バージョンアップを自社で行います。認定パートナーに任せることもできます
品質管理のよくある質問
現場からスマートフォンで報告できますか?
はい。スマートフォンやタブレットのブラウザから入力でき、撮った写真を報告に貼れます。専用のアプリを入れる必要はありません。
ユーザマニュアル:レコードに画像を登録
いまのExcelの不具合台帳を移せますか?
はい。ExcelからCSVで書き出したデータを、テーブルにインポートできます。先にマスタ(製品・工程など)を取り込み、不具合の記録とリンクさせます。
ユーザマニュアル:レコードのインポート
監査のときに、記録が改ざんされていないことを示せますか?
変更履歴で、誰がいつ何を変えたかを追跡できます。承認後や完了後は、状況による制御でレコードを読取専用にできます。ただし、履歴の削除を許可した場合や、インポート・APIで更新した場合は、この制御だけでは防げません。書き換えできない保存が要件の場合は、別の仕組みとの組み合わせをご検討ください。
検査機器とつなげられますか?
標準の機能として機器とつなぐものはありません。機器のデータを集めているPCやシステムからレコード作成APIを呼べば、検査の結果を登録できます。このページの「例1」を参照してください。
費用はかかりますか?
オープンソースのCommunity Editionは、利用者の人数や期間の制限なく無償で使え、商用利用もできます。サーバーの費用は別にかかります。開発元に質問できる年間サポートサービスは有償です。クラウド版のPleasanter.netは3名まで無料です。
2つのエディションの違い
ISO 9001の審査に使えますか?
プリザンターは、規格への適合を保証する製品ではありません。是正処置の記録や承認の履歴を残す仕組みを作ることはできます。規格が求める記録や手順を満たしているかは、自社の品質マニュアルと審査に合わせてご判断ください。
製造業の導入事例





お役立ちコンテンツ
プリザンター(Pleasanter)をより便利に活用するための学習・サポート情報をまとめています。
初心者から運用担当者まで、実践に役立つノウハウや事例をご紹介。
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お悩み解決動画
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はじめて触る方向けの基本説明からカスタマイズに必要な開発者向け情報まで。
プリザンターの導入をご検討中の方へ
いまの不具合報告や是正処置の流れをどう移せるか、構成や費用、進め方など、お気軽にご相談ください。
