FOR DEVELOPERS

自由にカスタマイズできるOSSの
ノーコード・ローコード開発ツール

プリザンターは、日本国内で開発されているオープンソース(OSS)のローコード開発ツールです。ノーコードで作ったアプリを、画面のJavaScript・CSS、サーバー側のスクリプト、SQL、APIで拡張し、基幹システムやSaaS、AIとも連携できます。開発者・SIerの方に向けて、拡張の仕組みとコード例、動作環境、セキュリティ、導入の進め方をまとめました。

ノーコードの手軽さと、コードの自由度を両方

ノーコードツールは手軽に始められる一方で、「標準機能でできないことは、あきらめるしかない」という壁に当たりがちです。特にSaaS型のツールでは、サーバー側の処理やデータベースに直接手を入れられないことが多くあります。反対に、すべてをスクラッチで開発すると、画面・権限・履歴といった共通の部品まで作ることになり、時間と保守の手間がかかります。

プリザンターは、画面・項目・一覧・通知・ワークフローなどをノーコードで作ったうえで、足りないところだけをコードで補えます。画面(JavaScript・CSS)から、サーバー側の処理(JavaScript)、データベース(SQL)、外部連携(API)まで、アプリの各層に手を入れられるのが特長です。

ノーコード・ローコード・スクラッチの使い分け

作り方 向いていること プリザンターでは
ノーコード 項目・一覧・通知・承認の流れなど、標準機能の組み合わせで足りる業務 テーブルの管理の画面で、項目・プロセス・状況による制御・リマインダーなどを設定
ローコード 入力のチェック、画面の動き、計算、他のシステムとのデータのやり取りなど、標準機能に一部だけ処理を足したい業務 ノーコードで作ったテーブルに、スクリプト・サーバスクリプト・拡張SQLを追加。APIで外部とつなぐ
スクラッチ 独自の画面や処理が大半を占めるシステム 独自に作ったアプリから、APIでプリザンターのデータを読み書きする(データの置き場として使う)

アプリの各層に手を入れられる拡張の仕組み

ブラウザ(画面) スクリプト(JavaScript) スタイル(CSS) プリザンター(サーバサイドのカスタマイズ) サーバスクリプト バックグラウンド実行 拡張SQL API・Pleasanter MCP データベース SQL Server・PostgreSQL・MySQL API(HTTP・JSON) MCP サーバスクリプトの httpClient 外部のシステム・サービス 基幹システム・SaaS・RPA 生成AI(LLM・RAG)
ノーコードで作ったアプリに、画面・サーバ・データベース・外部連携の各層でコードを足せる
仕組み できること マニュアル
スクリプト(JavaScript) テーブルごとにJavaScriptを追加し、標準機能ではできない画面の動きや入力の補助を作れます。他のサービスのAPIを画面から呼び出すこともできます 開発者ガイド:スクリプト
スタイル(CSS) テーブルごとにCSSを追加し、画面の見た目を業務に合わせて変えられます 開発者ガイド:スタイル
サーバスクリプト(サーバースクリプト) サーバー側でJavaScriptを実行し、条件分岐・計算・文字列処理・レコードの操作などを、画面の表示前や保存の前後に行えます。httpClientで外部のAPIも呼び出せます 開発者ガイド:サーバスクリプト
実行する条件(作成前・更新後など)
バックグラウンドサーバスクリプト サーバスクリプトを、毎時・毎日・毎週・毎月などのスケジュールで実行します。夜間の集計や、他のシステムのAPIからデータを取り込むといったバッチ処理を、プリザンターだけで作れます テナント管理機能:バックグラウンドサーバスクリプト
拡張SQL レコードの作成前・更新後などのタイミングで、任意のSQLを実行できます。たとえばレコードを作ったときに別のテーブルを更新したり、リンクサーバ(SQL Server)やDBリンク(PostgreSQL)で別のシステムのデータベースにSQLを実行したりできます。APIやサーバスクリプトから呼び出すこともできます 開発者ガイド:拡張SQL
APIから拡張SQLを実行する
拡張HTML・拡張スクリプト・拡張スタイル サーバーの設定ファイルで、全体に共通のHTML・JavaScript・CSSを差し込めます 開発者ガイド:拡張機能
API HTTPとJSONで、レコードの取得・作成・更新・削除などを他のシステムから行えます。ユーザ・組織・グループやサイトの操作にも対応しています 開発者ガイド:API
単一レコード取得(サンプルコード付き)
Active Directory・LDAP・SAML 社内のActive DirectoryやLDAPサーバでのログイン、ADのユーザ・セキュリティグループの取り込み、SAMLやMicrosoft Entra IDによるシングルサインオン(SSO)に対応しています AD連携
LDAP認証
SAML認証
AI連携(Pleasanter MCP) プリザンターに組み込まれたMCPサーバ機能で、AIから自然なことばでデータを扱えます Pleasanter MCPを使う
AIとの連携の使い方を見る

コードの例

どちらもユーザマニュアルに載っているサンプルをもとにしています。サーバー名・ID・APIキーは環境に合わせて読み替えてください。

サーバスクリプト:条件に合う更新を止めて、メッセージを出す

組織IDが3のユーザが、状況を「完了」にして更新しようとしたときに、更新をキャンセルしてメッセージを表示します。実行する条件は「更新前」にします。

try {
    if (context.DeptId === 3 && model.Status === 900) {
        context.Error('条件に該当したため、更新をキャンセルしました。');
    }
} catch (e) {
    context.Log(e.stack);
}

ユーザマニュアル:サーバスクリプト context.Error

API:レコードを1件取得する(curl)

レコードID 100 のレコードを、JSONで取得します。APIキーはユーザごとに作成します。

curl -X POST "http://localhost/api/items/100/get" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{"ApiVersion": 1.1, "ApiKey": "(APIキー)"}'

レスポンスの例(一部):

{
    "StatusCode": 200,
    "Response": {
        "Data": [
            { "SiteId": 7, "IssueId": 340, "Title": "AI技術の検証", "Status": 100, ... }
        ]
    }
}

ユーザマニュアル:API 単一レコード取得
ユーザマニュアル:APIキー

開発者向けのリソース

プリザンターはオープンソースなので、ソースコードもドキュメントも公開されています。資料請求をしなくても、すぐに読み始められます。

外部システムとの連携実績

基幹システム、ワークフロー製品、SaaS、RPA、電子カルテ、スマートフォンアプリ、AIまで、プリザンターはさまざまなシステムとつながって使われています。

お客様 業種 連携の内容
本田技研工業株式会社 製造業 API連携で、申請を毎日午前0時に処理サーバーが取得し、翌日にはファイルサーバーの共有フォルダを自動でセットアップ
Joyson Safety Systems Japan 製造業 イントラマートのワークフローを補完する形で連携し、試験と承認のログを保存するラボマネジメントシステムを構築
株式会社マキタ 製造業 スクリプトで他のサービスとAPI連携。SSO連携や、AIによる自動翻訳・要約も組み入れ
株式会社りそな銀行 金融 RPAで集めた営業店の窓口の待ち人数をAPIで送ってグラフ化。スクリプトで独自の予約表の画面も開発
江別市立病院 医療・自治体 電子カルテの患者情報をスクリプトで取得してプリザンターに自動転記。Excel VBAで作った入力画面から、APIでデータを読み書き
松江土建株式会社 建築・建設 Rubyで作ったシステムを仲介に、電子契約のSaaSや基幹システムと連携し、電子と書面の契約を一括検索
株式会社ユニフィニティー IT・SI 現場の報告をスマートフォン・タブレットのアプリで入力し、データを連携するプリザンターに蓄積
株式会社ジェイ・エヌ・エス IT・SI チャットツールRocket.ChatやExcelと連携。スクリプトでQRコード付きの伝票も出力

利用者も「カスタマイズ性の高さ」を評価しています

IT製品のレビューサイトITreviewでは、ノーコードWebデータベース部門・ローコード開発ツール部門で3年連続、最高位のLEADERを受賞。142件のレビューのうち約9割が★4.0以上です(2025年10月時点)。

高い柔軟性とカスタマイズ性(ソフトウェア・SI、従業員50〜100人未満)

「標準機能も充実しており、通知機能・ダッシュボード・アクセス制御・ワークフローなど、多くの業務に必要な機能がそのまま実装可能です。さらに、より高度なカスタマイズが必要な場合でも、HTML・CSS・JavaScript・SQLを活用できるため、自由度の高い拡張が可能です。」

システム開発の容易さ(ソフトウェア・SI、従業員1000人以上)

「API機能があり、他システムからデータを投入することが可能」「通知機能があり、メールまたはTeams、Slack、Chat、LINE等へ通知が可能」

※ ITreviewのレビューより。資料「実際の利用者コメントから読み解く プリザンターが評価される理由」

開発をさらに速くするツール(Enterprise Edition)

年間サポートサービスをご契約いただくと使える上位エディション「Enterprise Edition」には、開発・運用を支援するツールが含まれます。

ツール こんな手間が こう変わる
Code Assist
(VS Codeの拡張機能)
スクリプトを直すたびに、テーブルの管理を開いて貼り付け、更新している VS Codeでファイルを保存すると同時に、指定のテーブルのスクリプト・サーバスクリプト・スタイル・HTMLが登録・更新されます。拡張SQLや拡張スクリプトも登録できます
Site Visualizer
(Chrome・Edgeの拡張機能)
どこで何を設定したかを確かめるのに、設定のダイアログを一つずつ開いている。テーブルのつながりや承認の流れが追いにくい サイトの設定を一覧で表示でき、テーブルのつながりをER図で、プロセスの流れをプロセス図で見られます(プロセス図はバージョン1.5.4.0以降)
Operations Tools
(運用支援ツール)
利用状況や性能、サイトごとのアクセス権を、ログやデータベースから調べている 利用状況・性能状況・アクセス権の一覧を画面で確かめられ、監視アラートも設定できます

年間サポートサービスでは、サポートエンジニアによる技術支援として、操作や設定のQ&A、バージョンアップや開発機能のアドバイスに加え、サンプルスクリプトの提供も行っています。「このスクリプトはどう書けばよいか」を開発元に聞けます。

これらのツールは、自社の環境に構築したCommunity Editionのトライアル機能で90日間お試しいただけます。
Enterprise Edition の機能を見る
90日間のトライアルのご案内
年間サポートサービス

セキュリティ・ガバナンス

大きな組織で使うときに確かめられることの多い、権限・認証・履歴・ログの仕組みです。

項目 内容 マニュアル
権限 サイト(テーブル)単位、レコード単位、項目単位でアクセス権を設定できます サイトのアクセス制御
レコードのアクセス制御
項目のアクセス制御
認証 LDAP・SAML・Active Directory連携のほか、統合Windows認証によるシングルサインオンや、TOTPによる二段階認証に対応しています 認証と認可
統合Windows認証によるSSO
TOTPによる二段階認証
変更履歴 レコードの変更履歴が残り、以前の内容を後から確かめられます レコードの変更履歴の閲覧
ログ システムログを特権ユーザが画面で参照・エクスポートできます。Pleasanter MCPのログもデータベースに出力して閲覧できます システムログ管理機能
MCPログ管理機能
置き場所 自社のサーバーやイントラネット、自社で管理するクラウドに構築できるので、データを社外のサービスに預けずに運用できます オンプレミスで使う

動作環境と、開発・検証・本番の分け方

主な動作環境

区分 内容
OS Windows Server 2016 / 2019 / 2022 / 2025、Red Hat Enterprise Linux、Ubuntu、AlmaLinux
データベース SQL Server 2019 / 2022 / 2025、PostgreSQL 14〜18、MySQL 8.4 など
実行環境 .NET 10 / .NET 8
コンテナ 公式のDockerイメージで起動できます。データベースにPostgreSQL・MySQL・SQL Serverを使う手順があります
クラウド Azure App Service(サーバレス構成)や、Amazon EC2へのインストール手順があります

※ 開発元で動作を確認した環境です。バージョンの詳細や推奨スペックはマニュアルをご覧ください。
FAQ:プリザンターの動作環境や推奨スペックが知りたい
ユーザマニュアル:Dockerで起動する
ユーザマニュアル:インストール

環境をいくつでも用意し、サイトパッケージで移す

自社で構築するので、開発・検証・本番の環境を必要なだけ用意できます。作ったアプリは「サイトパッケージ」としてJSONファイルにエクスポートし、別のサーバーのプリザンターにインポートできます。フォルダやテーブル、リンクの構造、アクセス権などをまとめて移せます。

開発環境 作る・拡張する 検証環境 動作を確かめる 本番環境 利用者が使う サイトパッケージ(JSONファイル) テーブルの設定・リンクの構造・アクセス権などを エクスポートして、別の環境にインポートする
開発環境で作ったアプリを、サイトパッケージで検証環境・本番環境へ移す

スクリプトの中にサイトIDやレコードIDを直接書いている場合は、インポート先でIDが変わるため、インポート後に書き換えが必要です。
ユーザマニュアル:サイトパッケージ
ユーザマニュアル:サイトパッケージのインポート

SIer・パートナーの方へ

お客様の業務システムをプリザンターで提案・構築する開発者の方に向けた情報です。

書いたコードの扱い(ライセンス)

Community EditionはGNU AGPLv3で公開されているオープンソースです。マニュアルの「AGPLに関するFAQ集」では、画面から設定するスクリプト・サーバスクリプト・スタイルはプリザンター本体の改変ではなく「データ」として扱われ、ソースコードの開示義務は生じないこと、APIで連携する外部のシステムにもAGPLの効力は及ばないことを説明しています。本体のソースコードを改変してネットワーク経由で第三者に提供する場合などは、開示義務が生じます。

ユーザマニュアル:AGPLに関するFAQ集

開発元の支援

  1. 認定パートナー制度:営業・技術・マーケティングの支援を受けながら、プリザンターの導入支援を事業にできます
  2. 公式トレーニング:基本操作から業務アプリの設計・構築、拡張スクリプトの活用まで、レベル別に学べます
  3. 技術支援サービス:設計レビュー、個別案件の伴走支援、データ移行・環境構築、生成AI連携のPoCなどを、開発元のエンジニアが有償で支援します

プリザンターが向かないケース

次のような場合は、業務専用のパッケージ製品やフルスクラッチ開発のほうが適している場合があります。

  1. 独自の画面や処理がシステムの大半を占める:プリザンターの画面・権限・履歴といった共通の部品を使う場面が少なく、フルスクラッチで作るほうが素直です。独自に作ったアプリから、APIでプリザンターのデータを読み書きする形もあります
  2. 会計・販売管理など、法令や商習慣に沿った計算と帳票が決まっている業務を、設定なしですぐに使いたい:業務ごとの計算や帳票の仕組みは組み込まれていないため、専用のパッケージ製品のほうが導入の手間が少なくなります
  3. 書いたコードを保守する人がいない:スクリプトやサーバスクリプトで足した処理は、自社か構築を任せたパートナーが保守します。年間サポートや技術支援サービスで相談することもできます

よくある質問

Q. オープンソース版を商用で使えますか?

はい。Community Editionは無料で、使える期間や利用者の人数に制限はなく、商用利用もできます。ライセンス(AGPLv3)の考え方は、上の「書いたコードの扱い」とマニュアルのFAQをご覧ください。

Q. ノーコードで作ったアプリを、あとからコードで拡張できますか?

はい。スクリプトやサーバスクリプトは、ノーコードで作ったテーブルの「テーブルの管理」画面から追加します。作り直す必要はありません。

Q. サポートはどこまで受けられますか?

年間サポートサービスでは、操作や設定のQ&A、トラブル時の対応、バージョンアップや開発機能のアドバイス、サンプルスクリプトの提供を行っています。設計レビューや個別案件の伴走など、年間サポートの範囲を超えるものは技術支援サービスでお受けしています。

Q. 大規模な運用や冗長構成はできますか?

マニュアルに、複数のサーバーで動かす(クラスタ化する)ための設定がまとまっています。年間サポートのビジネスプラン以上では、サイト設定のキャッシュ、レートリミット、キューイングなどの大規模運用サポート機能も使えます。
ユーザマニュアル:クラスタ化への備え
ユーザマニュアル:大規模運用サポート機能

Q. 開発環境で作ったアプリを本番環境に移せますか?

はい。サイトパッケージでエクスポートし、別のサーバーのプリザンターにインポートできます。スクリプトに書いたIDは、インポート後に書き換えが必要な場合があります(上の「動作環境と、開発・検証・本番の分け方」をご覧ください)。

Q. 外部のシステムからAPIでつなぐと、そのシステムもAGPLの対象になりますか?

いいえ。マニュアルの「AGPLに関するFAQ集」で、APIで連携する外部のシステムにはAGPLの効力が及ばないと説明しています。

段階に合わせて、試す・始める・相談する

1. まず機能を確かめる:デモ環境

60日間、APIやスクリプトなど開発者向けの機能を含むほぼすべての機能を、インストールなしでお試しいただけます。

2. 手元で動かす:ダウンロード・GitHub・Docker

Community Editionをダウンロードして、自社のサーバーや手元のPCで動かせます。ソースコードはGitHubで公開しています。
ダウンロードセンター
GitHub(Implem/Implem.Pleasanter)
ユーザマニュアル:Dockerではじめる

3. 案件で使う:パートナー制度・ご相談

お客様への提案・構築に使う場合は、認定パートナー制度をご覧ください。構築を任せたい場合は、認定パートナーを探せます。
認定パートナー制度のご紹介
認定パートナーを探す

お役立ちコンテンツ

プリザンター(Pleasanter)をより便利に活用するための学習・サポート情報をまとめています。
初心者から運用担当者まで、実践に役立つノウハウや事例をご紹介。

  • お悩み解決動画

    皆さまからお寄せいただいたプリザンターのお悩みを動画で解決します。

    プリなま

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    はじめて触る方向けの基本説明からカスタマイズに必要な開発者向け情報まで。

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既存のシステムとの連携や、スクリプトによる拡張をどう進めるか、技術的なご相談もお気軽にどうぞ。